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女性が輝く会社の作り方

投稿日:2018年5月12日 /  記事カテゴリー:コラム

■女性管理職の育成がブームになっています

最近は女性の社会進出が目覚しいですね。しかし女性の管理職は依然少ないようです。

そのため政府もいろいろな対策を打ち出しています。たとえば女性活躍推進法という法律が作られ、従業員規模301人以上の企業では、女性の採用比率や管理職に占める女性比率、勤続年数の男女差、労働時間などを把握・分析し、女性の活躍に向けた行動計画を作成することが義務付けられました(平成28年4月1日施行、300人以下の中小企業は当面努力義務)。

また2016年から5年間の施策を定めた「第4次男女共同参画基本計画」では、企業の課長級に占める女性の割合を2020年に15%とする目標が定められています。

最近の女性活躍推進に関する政策は、女性差別撤廃の国際的な流れから、2003年に、「2020年までに指導的地位に占める女性の割合を30%にする」という政策目標が掲げられたことに端を発しています。この時点から比べると上記の15%という数値目標はいくぶんトーンダウンしたように見えるかもしれませんが、現在の課長クラスの女性比率9.2%を考えると妥当なものでしょう。

政府の方針を受けて、すでに多くの企業で女性管理職の育成のための研修が始まっています。「なでしこ研修」とも呼ばれるこの手の研修は、管理職として身につけておくべき知識や態度を講義とワークショップ形式で解説するものが多いようです。

 

■女性が活躍する会社を作る
女性が活躍している会社とは、女性の雇用者割合や正社員に占める女性の割合が高く、女性の採用や女性の職域拡大、管理職への登用が進んでいる会社です。このような会社では、企業業績や生産性が向上しているという調査データーもあります。どうやら女性管理職を増やすことは、企業にとってもメリットがあるようです。

一方で、どうすれば女性管理職を増やすことができるかで悩んでいる企業も多いです。そういう企業では、そもそも女性を管理職に登用するという考えがあまりなかったようです。そのため女性も、「自分もいつかは管理職となる」という意識がなく、会社の方針変更にとまどっている方も多いと聞きます。

男性であれば、入社時点から厳しい査定と選抜によって鍛えられていますが、女性はそのような機会も少なく、自分自身の能力や適性を客観的に振り返る人材アセスメントのような研修も受けていない方が大部分です。

 

■人材アセスメント研修を女性管理職の育成手段として活用するケースも

人材アセスメント研修とは、専門のアセッサーが一人ひとりの演習での行動を観察し、それぞれの能力と適性を分析して本人にフィードバックを行なう研修です。これまでは管理職適性がある人材の選抜に使われることが多かった研修ですが、最近では、女性管理職の育成手段として活用を検討している企業が増えてきています。

女性の場合は男性と異なり、管理職候補となる人材プールが極めて少ないのが実情です。そのため選抜ではなく育成とならざるを得ないのです。

 

■女性管理職育成の課題
女性管理職の育成にも課題があります。たとえば管理職への選抜時期と出産適齢期が重なっているという問題です。出産や育児で休職している期間が、管理職への昇格評価の期間と重なっていることで、管理職候補が自ずと限定されてしまいます。

均等法世代である現在の女性管理職の働き方モデルにも限界があります。長時間残業を厭わず、男性に伍してハードワークをこなす女性管理職モデルは、ワーク・ライフ・バランスを重視する今日の女性従業員には受け入れられません。

ケースメソッド協会 理事 本田和盛

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