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日本ケースメソッド協会(JACRA)代表ご挨拶

JACRA代表写真
NPO法人日本ケースメソッド協会(JACRA)は1999年4月、日本ケースバンク協会として発足、2003年4月に日本ケースメソッド協会と改称し、次いで2006年3月、東京都からNPO(特定非営利活動法人)の認可を受けました。
当協会の設立趣旨は、“広く一般市民を対象として、組織活動の現場に発生する事例(ケース)を用い、21世紀におけるグローバル規模の創造的人材開発を推進することにより、多様な価値観と共存できる豊かで躍動的な健康社会の実現に寄与すること”です。当協会はこの趣旨に則って、「ケースメソッド」を発展・普及させる目的で幅広い活動を行っています。

2011年3月11日、突然発生した “東北沖の大地震と大津波”、加えて“福島第一原発の爆発による放射能拡散の恐怖”は 我々日本人のみならず全世界に衝撃を与えました。日本国民に与えた経済的・精神的なダメージは計り知れないものがあります。福島県の帰宅困難者の方々は言うに及ばず、宮城県、岩手県、茨城県などいまだにたくさんの方々が不自由な避難生活を強いられています。家族ばらばらの生活を余儀なくされておられる方々の苦衷はいかばかりでありましょう。被災地の復旧・復興はまだ道半ばで、福一原発の廃炉完了までには40年以上を要するとされ、この先も永い道のりが待っています。被災者の方々の一日も早く安寧の生活を取り戻せるよう願わずにはいられません。
本年2015年は東日本大震災から4年、そして太平洋戦争終戦から70年です。私たちはこの大きな二つの試練から何を学んだのでしょうか。残念ながら率直に言って十分学んでいるとは到底言えないと感じるのは私だけではないと思います。
今の日本社会の状況は、国家財政の膨大な債務をはじめ、少子高齢化の進展に伴う年金や介護の問題、非正規雇用が大半を占める企業の雇用形態、貧困層の増加による貧富間格差の拡大、毎年3万人を超える自殺者の存在、学校や企業における陰湿ないじめ、国政選挙や地方選挙における投票率の低下現象、など枚挙にいとまがありません。
多くの社会問題が噴出している背景には何があるのか、そのことを我々国民一人ひとりが真剣に考え、そして自分が出来ることから一歩を踏み出すことが必要だと思います。
社会の閉塞的状況を少しでも解決に向かわせるための決め手となるのは、やはり国家のそして企業の財産である人的資源であることは言うまでもおありません。
我が国のあらゆる分野における喫緊の課題は、経済のグローバル化、インターネットを中心とした情報技術の革新を背景に知識・情報時代の挑戦に耐えうる“タフでフレキシブルな人材”の育成強化を図ることではないかと私は考えます。
“タフでフレキシブルな人材”とは「自主・自立・自発」型の人材です。ケースによる学習法「ケースメソッド」はそのような人材を育成する有効な手段です。
「ケースメソッド」はケースの底流に潜む様々な問題について自分で考え、さらに話し合いによって知恵を出し合います。そのことによって一層自己の思考を深めていく手法です。つまり、「ケースメソッド」は過去の事例をさまざまな角度から研究してそこから“教え”を学び取り、“知恵”を養うのです。
「ケースメソッド」の活用を企業、個人または大学等で既に実践されている方、今後活用を計画されている方、ケースを使って自己啓発を行いたいと考えている方には当協会のノウハウとコンテンツを是非ご利用いただきたいと思います。また、ケースの普及活動に賛同される方々の協会へのご参加も併せてお勧めいたします。
今後も志を同じくする当協会のメンバーは協会の設立当初の初心を忘れず、社会の要請に応えるべく一層の努力を重ねて参る所存です。

NPO法人 日本ケースメソッド協会会長
古澤賢

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