~手軽にできる研修の紹介~ 人事担当者の皆さんへ
私が人事部門で研修を企画していた時に、いつも頭を悩ませていたことは、もう少し「手軽にできる研修」がないものだろうかということでした。研修会社に研修を委託する場合、短時間でできるプログラムがあまり無いことや、会社の置かれた状況・職場の雰囲気を講師に十分理解してもらうのには付き合ってから、ある程度の時間が必要なこともネックに感じていました。
「手軽に」という意味のひとつは現場への負担が少ないということです。受講者や職場にとって日常の業務に追われる中で研修のために多くの時間を割かれるのは結構キツイという現実があります。そしてもうひとつは職場内で、いつでもできるような研修という意味です。もちろん短時間で手軽な研修だからといって内容に乏しく成果もあまり期待できないようなものでは意味がありませんが・・
ここでは以前実施したことのある研修をひとつご紹介したいと思います。
①1グループ3~4人程度のグループを複数作る
(できるだけ違う部署の人でグループを構成する)
②各自に職場で実際に起こった問題を書いてもらう
(どんな状況でどんな問題が起こったのか、事実だけをA4半ページほどで簡潔に書く。実際にどんな対応をして、どういう結果になったのかは伏せる)
③AグループとBグループで書いたものを交換したうえで、与えられた問題についてグループで話し合って最適と思われる対応策をまとめる
④まとめた対応策を相手のグループに発表をしたうえで、書いた本人から実際にとった対応とその結果を発表してもらう
グループの数によっても違いますが、必要な時間は2~3時間です(時間配分②30分、③60~90分、④30分~60分。参加グループの数によって発表の数を調整)
いわば「ケース素材を使った問題解決の研修」といえます。完成された既存のケースでなく、ケースの素材となるものをそのまま使うのがミソですが、実際に自分たちの職場で起きた問題なので受講生は問題を身近に感じることができることが一番のメリットです。また自分たちの出した解答と実際に行われた対策やその結果を比較できることも受講者の興味を引くことになります。
一度皆さんの職場で試されてはいかがでしょうか?
会員 N
いたずらに長引く研修よりも、社内研修での簡単ケース、でも、実問題による高品質ケースで効果も、効率もあると思いました。