(2020年2月17日)中野区産業振興センターの事業に講師を派遣しました
中野区産業振興センターの事業に講師を派遣しました。
中野区産業振興センター主催「経営者の経営力アップ講座」に、当N P O理事の本田和盛が登壇し、ケースメソッドを使った人材育成について講演を行いました。講演テーマは、「驚異のケースメソッド体験講座」で、実際にワークを体験することで、ケースメソッドの本質を理解してもらうことを意図して開催しました。
当日は、若手のサラリーマンから75歳のシニアの方まで、幅広い職業、年齢の方が17名参加され、熱心にケースメソッドのノウハウを学ばれました。
当初は、研修講師をされている方や研修会社の経営者の参加を見込んでいましたが、蓋を開けてみると、大半が研修とは無関係の方ばかりで、自社の人材育成に課題を抱えている中小企業経営者の方、地場の児童を対象にした教育活動に従事している方、美容関係の方、コンサルタントの方、障害者の就労支援に携わっている方など、様々でした。
冒頭、講師から、ケースワークを実施する上で重要なことは、一人ひとりの参加者がグループワークで発言しやすい雰囲気を作ることと、参加者が自律的に議論に加わるためのモチベーションを高めることであると説明し、具体的な進め方を実際のファシリテーション実技を通じて解説しました。
研修冒頭に行うチェックイン(参加者が一人づつ発言する機会)の運営や、ケースワークでの問いの立て方、サークル(円座)による対話の進め方、テーブルごとの運営や講師の介入の仕方、振り返り(リフレクション・プロセス)の進め方など、参加者と一緒にケースを使った研修の運営ポイントを確認しました。`
最後は、講師が作成したケースを素材に、参加者でディスカッションを行いました。その中で、ケースをどういう手順で作成するのか、素材はどうやって集めるのか、ケースワークで設定する「問い」はどのように考えるのかなど、参加者の質問等に答えながら、講師がこれまで培ってきたノウハウをお伝えしました。
特に、同じケースを使っても、問いの立て方の違いによって、焦点を当てる部分が変わり、議論の結果や質に大きな差が出る点に驚いた方が多かったようです。
アンケート結果は押し並べて良好で、「具体的な事例で説明してもらったので、ケースワークを進める上でのポイントがよくわかった」「初めて顔を合わせる参加者を、短時間で話しやすい雰囲気にしてしまう講師のノウハウはすごい」など好意的なものが多かったです。
研修終了後も、数名の方が残られ、質問の列を作っておられました。とりわけ「学習効果を高めるための問いの立て方」に関心を持たれて質問に来られた方が多かったようです。
当協会としましても、今回の経験を活かし、さらなるケースメソッドの普及・促進に邁進して参ります。
【講演内容】
中野区産業振興センター主催「経営者の経営力アップ講座」
「驚異のケースメソッド体験講座」
2020年2月13日(木)18:30〜20:30
講師:N P O日本ケースメソッド協会理事 本田和盛
会場:中野区産業振興センター大会議室