コンプライアンス
コンプライアンスとは、法律や規則 、社会規範などに背くことなく、企業活動などを行う「法令遵守」のことです。セクシャルハラスメント、パワーハラスメントなども含め、企業などの組織活動にとって重要なテーマを考えます。
三友重工業(株)輸出第二課長の安部は、突然監査室から呼び出しを受けた。1年前に、ある国へディーゼル発電プラントを輸出したが、現地での据え付け工事を発注した業者への支払い額が法外であり、発注手続きも不透明である、というのである。安部はやむを得なかった現地の事情を説明するが、監査室の藤本主幹は聞き入れず、社内規律委員会へ付議すると言う。安部にとってはこれまで不問に付されてきた案件であった。最近不祥事が相次いだため、新しく登場した社長がコンプライアンスの重視を打ち出し、監査室に藤本ほか何人かの俊英を他部署から引き抜き強化したところで、藤本主幹にとってはこれが監査室での初仕事であった。安部は規律委員会のことを思うと憂うつになった。委員たちは厳しい受注環境を知らないし、知ろうともしないのだ。きれいごとを並べてメシが食えるほどこの業界は甘くない。会社が潰れてもよいのか。
ケース「商いの原点に帰れ」(#219)のティーチング・ノートです。
料金:3,000円(税別)です。
※ティーチング・ノートは、研修を実施する際に必要なケースの分析や設問例などを記載したものです。作者の意図や狙い・背景なども書かれています。
大洋証券の事業法人部の白石部長と原田課長は、東洋航空の三浦経理部長をゴルフに接待した。大洋証券は東洋航空のファイナンスにおける引き受シェアの拡大を目指していた。原田課長は三浦部長がゴルフクラブの売店にあったドライバーセットを欲しがっているのを知り、それを贈ることを白石部長に進言する。しかし、白石部長は高額な品物の贈答は贈収賄になるとして許可しなかった。東洋航空のファイナンスが発表になり、大洋証券の引き受シェアは前回と同じだった。担当役員から、三浦部長にドライバーセットを贈らなかったのは白石部長の判断ミスではないかと問われるのだが・・・。
ケース「内部告発者がいた!」(#217)のティーチング・ノートです。
料金:3,000円(税別)です。
※ティーチング・ノートは、研修を実施する際に必要なケースの分析や設問例などを記載したものです。作者の意図や狙い・背景なども書かれています。
ある食品会社で製品に毒物混入の恐れがある事実が発覚した。会社側は表沙汰にしないよう処理しようとしたが、女性組合員2人が偶然この事実をつかみ、若手組合員を巻き込んだ糾弾活動を開始する。労組は2人を処分し、責任逃れを図った。2人の直属上司である課長は、2人の説得に努めたが、解決のめどが立たないまま事態はさらにこじれ、ついに会社側から「課長として2人の行動を抑えよ」との命令が下ったのであった。