労務管理
労務管理とは、労使関係に関する施策や制度、ならびに賃金、賞与、手当て、労働時間、休日・休暇、福利厚生など労働条件に関する施策や制度のことです。「人」「モノ」「金」「情報」といった経営資源を事業に投入することによって、目標とする成果を生み出す“従業員の活動”について施策や制度について考えます。
このケースは年代の異なる女性の就職問題を3例採り上げている。ケース
その1の相川さんは大学を卒業し、一般職として入社したが、思い描いて
いた仕事の内容とはあまりに異なるので退職してしまった。ケースその2
の馬場さんは育児と仕事の両立に悩み、社内の無理解もあって退職して仕
事を探した。ところが自分がやれそうな仕事があまりにも少ないと分かり
愕然としてしまった。ケースその3の近水さんは46歳、ハローワークで
仕事を探したものの、これと言って適当な仕事が見つからず困っていた。
そのとき相談員からやり甲斐がありそうな資格があることを知らされて、
少し希望が持てる気がした。しかし現実はそう簡単にいかないことが分か
った。
業績が低迷する名門企業の再建をかけて新社長が登板した。着任早々社長は6つの体質改善指針を打ち出し、併せてコスト削減のための施策を実行した。しかし、5人の社員が施策に対して反旗をひるがえす。もめにもめた揚げ句、会社側は5人を解雇したが、解雇された後もこの5人は妨害活動を続け、ついには発送係の仕事がマヒしてしまうのであった。
松飾りが取れたある日の午後、大森ポンプ(株)の工程管理課長補佐の菅村は、思いがけなく吉田製造部長から呼ばれた。部長の話は、「いま外出中の直属上司の浜口工程管理課長を、関連会社双葉製作所の製造部長に転出させようと考えている。ついてはそれとなく課長の意向を打診してもらいたい」ということだった。浜口課長は中途採用で57歳、58歳の役職定年までにはまだ1年あるが、定年は60歳である。2人の子供はまだ高校と中学だった。先方の双葉では65歳まで働けるという。夕方さらに、大原人事課長から「吉田部長は頑固一徹な浜口課長の後釜として、君の昇任を考えている」と言われた。こうした話を外出から帰った浜口課長に口ごもりながらすると、課長は興奮してしまった。
企業向けにソフトウェアの企画・販売を行うH社姫路営業所では、人事制度の改正により、所長に新任の田中が就き、前所長の小坂は、担当に代わった。小坂は、岡田が大阪の営業マンから紹介を受けたS社の営業担当を、初回に訪問したからと言って自分に任せるよう主張した。田中は所長とはいえ先輩の小坂を説得するのは難しく、結局岡田に我慢するよう言い聞かせた。一カ月後、大阪の営業マンからの電話により真相を知った岡田は、会社を辞めたいと田中所長に申し出た。
人見産業㈱の営業部第1課は気心の知れた3人が部長、課長、係長を務めていた。10年前に同じ顔ぶれだった3人が、それぞれに経験を積んで再会したというわけだ。畑中部長は、営業では文字通り社内実力ナンバーワンと認められていた。川瀬第1課長は、こまめに動き回るし、人当たりが飛びきりよいので敵は少ない。佐藤第1課第1係長の特技は、なんといっても豊かな文章力だった。アイデアマンでもあった。あっという間に構想をまとめ、素早く見事な筆力のワープロ文章に仕立て上げる。チームを組んで半年ほど経ったあたりで、この営業部第1課には、いろいろな問題が出始めた。