テーマ : 人材育成
鉄鋼部に所属している商社マンの小島は、彼本来の性格から杜撰な仕事も目立った。前任の室長時代は、ミスはあってもそれほど大きな問題が起こらなかったのだが、1年前に室長が代わってから、次々に問題が起こった。小島は自分のミスから大量の不良在庫を抱え、それをごまかそうとして、あれこれ画策しているうちに、ますます傷口が大きくなってしまった。うすうす気付いていた新任の室長は放任主義で、何の注意も与えなかった。小島は結局会社を去っていったが、その後、前任室長時代の表面化していなかった違算なども発覚し、今回の件も合わせると多大な損害を会社に与える結果になった。大垣部長は、マネジメントの欠陥が招く結末を痛いほど感じるのだった。