テーマ : 医療・介護
《ケースその1》土井さんはそろそろ定年のことが気にはなっている。しかし仕事の忙しさから真剣に考えようとしなかった。土井さんには田舎に一人暮らしの82歳の母がおり、物忘れが進んでいるようなのだ。母を引き取るとして妻の同意を得られるのか、それとも施設に入れるのが良いのかなども悩みの種だ。そんなある日、会社から単身赴任を余儀なくされる出向の打診があった。会社の早期退職制度も念頭に置きながら、どうすべきか悩む土井さんであった。
《ケースその2》西田さんは88歳になる母親の介護問題で辛い立場に置かれていた。妻と母との確執、母の骨折による入院と手術、退院後の面倒、更に痴呆の進行など次々と心を痛める出来事が続いた。西田さんは母と今までどおり同居したい。だが妻は同居を望んでいない。心優しい西田さんが悩んでいたそんなある日、隣に住む老人が救急車で運ばれていった。