テーマ : リーダーシップ
6年間続いた牧村営業部長の後任には、3人の候補者が噂されていた。部長は転出の内意を受けるとすぐに土屋次長を呼び後任希望者を尋ねた。しかし後任に決まったのは、「うるさ屋」の万座社長室長だった。新部長はすぐさま、「環境が変わったのだから、われわれ自身、進んで適応せねばならぬ」と息巻き、営業業務の総点検を始めた。1週間ほどたったとき、川口営業1課長は小谷次席をともなって、土屋次長を訪ねてきた。新部長のやり方は、前の部長への当て付けだとして、次長のとりなしり頼んだのである。