テーマ : 労務管理
長船産業では、労使協調には慎重な配慮がなされ、昨今業績は伸び悩んではいるものの、ようやく大卒新人の採用ができるようになっていた。本社工場資材部購買課の中村企画係長は、係をよくまとめ課長昇任の呼び声が高かった。喜田購買課長は、課単位の職場会議の席上、部の方針として20%の経費削減、その一環として残業抑制、定時退社が決まったことを告げた。しかし部下たちは納得しなかった。その日の夕刊には、競争会社の月星産業の一時帰休制採用を告げていた。中村係長は、喜田課長に成案をぶっつけることにした。