テーマ : モチベーション
名古屋工場に着任した佐々木係長は、部下の組長3人から、前任者田村係長の悪口ばかりを聞かされた。調べると、工員は上役を批判し、役職者は部下の無能をなじる始末だった。そこで佐々木係長は、上役の水戸工作課長に相談したうえで、悪口とは逆にホメホメでいこうと決心した。工作課のホメホメ運動はすぐに工場内で評判になった。組合機関誌も「1回1点、100点で背広かスーツ、500点でヨーロッパ旅行」と取り上げた。ところが部下の3組長が崩れた。「子供だましだからできない」というのだった。佐々木係長は、「その子供だましを本気でやるんだ」というと、一番若い今泉組長までが、「うちの工場には伝統がありますから」という始末だった。