テーマ : 人材育成
三つ葉電機㈱は、自動車向けの電気部品メーカーで、顧客・株主・従業員の3者を三つ葉にたとえ、社名とするほど社員重視の中堅企業だった。それでも景気悪化後は当面採用者数を減らし、その分だけ社員研修の充実で対処することになった。新入社員研修も見直した。高橋業務課長は、今年、平岩と高村の大卒新人2名をもらった。二人は夏のボーナスをもらった直後、8月中旬に休暇を取りたいと申し出た。しかし、その頃は新人研修の追指導の時期だったので、高橋課長は問い質した。すると二人は、追指導は任意参加のはずであり、二人で多少時期をずらすから問題はないはずだと言う。翌朝課長は滝田業務部長と村上人事課長から、厳しい批判を受けた。大卒社員は社員の模範になってもらわねば困る、というのだった。